「未来への伝言」核兵器のない世界を・・・
~町田市原爆被害者の会(町友会)編 「未来への伝言」被爆の証言を伝え、核兵器のない世界を~

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141-衆-本会議東中光雄君ほか 平成09年12月02日

141-衆-本会議東中光雄君ほか 平成09年12月02日

○東中光雄君 私は、日本共産党を代表して、新ガイドラインについて質問します。
 新ガイドラインは、六〇年安保改定を上回る、日米安保条約の事実上の大改悪であります。在日米軍基地の強化拡大と長期固定化、米軍の行うアジア太平洋地域での武力介入に、自衛隊を初め、自治体、民間を含め、総動員して支援する態勢をつくるものであります。
 まず、米軍基地強化の焦点、海上ヘリポート基地の建設について質問いたします。
 総理は、十一月二十一日の沖縄復帰二十五周年記念式典で、米軍基地問題の最重要の課題は海上ヘリポート基地建設だと、地元住民にその受け入れを改めて要請いたしました。
 名護市沖に建設しようとする海上基地は、老朽化した普天間基地にかわって、二十一世紀のはるか先まで使える最新鋭基地の建設であり、最新の垂直離着陸機V22オスプレーを配備するなど、海兵隊基地機能を格段に強化するものであります。
 総理は、海上基地は撤去可能だとしきりに強調しますが、それでは、いつ撤去するというのですか。米側と撤去時期を合意をしているとでもいうのですか。大体、どんな基地でも撤去は可能であります。問題は、政府の基地撤去の意思と方針を定めることであります。
 いかにも基地を縮小し沖縄県民の負担を軽くするかのように言いますが、実際に進めているのは、海兵隊のために恒久的な最新鋭海上基地をつくり、その演習を日本全土に大規模に拡大するなど、米海兵隊が無期限に沖縄に居座るための足場を強化するものではありませんか。
 また、海上ヘリ基地建設の是非を問う名護市の住民投票を前にして、防衛庁長官が、沖縄県出身及び同県駐留の自衛隊員約三千人に「隊員諸君へ」と題した長官名の文書を送付し、基地建設の賛成投票獲得への協力を要請したことは、防衛庁長官がその指揮系統を通じて、条例に基づく住民投票に干渉するものであります。地方自治への乱暴な介入であって、断じて許されません。文書の撤回と、住民投票への政府の干渉行為の即時中止を求めるものであります。
 さて、新ガイドラインの中心問題は、米軍への基地提供だけでなく、新たに海外における日米の軍事協力を取り決めたことであります。
 日米の軍事共同対処は、安保条約第五条で、日本の領域に対する武力攻撃が行われた場合に限られているのであります。ところが、新ガイドラインは、日本に対し何ら武力攻撃が行われていないのに、「周辺事態への対応」として、米軍が行う軍
事作戦行動への自衛隊の作戦協力、日本の支援等を規定しているのであります。
 これらの海外での米軍への協力、支援は、安保条約に直接の根拠を持たず、安保条約の枠組みを超えるものであり、しかも、現行国内法のもとでは実施することができないものもあることは、政府自身が認めておるところであります。安保条約上も国内法上もできない周辺地域における軍事協力を、日米政府間で勝手に取り決め、国会にも諮らず、国民に押しつけて、既定のこととして立法作業まで進めるということは断じて許されません。総理のはっきりとした答弁を求めます。
 次に、周辺事態における日米の共同行動は、日本をアメリカの戦争計画に動員するもので、極めて重大であります。
 総理は、周辺事態の協力は主体的に判断すると強調しますが、そもそも周辺事態は、日米が緊密に連絡調整し、情勢の共通認識のもとで対処するものではありませんか。
 周辺事態が発生したと米軍が認定した場合、米軍はみずからの決定で平和と安全の回復活動、すなわち武力の行使を含む軍事作戦行動に入るのです。在日米軍、第三海兵機動展開部隊やインディペンデンスなどの空母機動部隊が周辺事態で出撃するのであります。そのとき、自衛隊は、周辺地域に出動し、これらの米軍部隊に協力し、AWACSやP3Cの警戒監視作戦や掃海部隊による機雷掃海作戦などの軍事作戦行動を行うのであります。
 総理、この場面で、日本はどのような自主的判断ができるというのでありますか。米軍と同じ認識に立った判断しかあり得ないのではありませんか。総理は、日本の自主的判断で一切軍事協力はしない、こういう決定をするとでも言うのでありますか。答弁を求めます。
 しかも、日本が何らの武力攻撃を受けていないのに、自衛隊が海外に出動して米軍の戦闘作戦行動に協力し、AWACSやP3Cにより収集した情報を米軍に提供し、また米軍の戦闘相手が戦闘行為として敷設した機雷の掃海作戦を行うなどということは、自衛隊法七十六条や九十九条に該当しないことは明らかであり、自衛隊法上何らの根拠もありません。政府の言う専守防衛の原則にも反し、明らかに憲法違反の海外での武力行使そのものではありませんか。
 周辺事態で重大な問題は、対米支援を行う自衛隊の活動領域がどこまでか全く不明確だということであります。
 安保条約には、日本周辺地域という規定もその定義もありません。日本周辺地域とはいかなる地域か、その地理的範囲については日米間で合意しているのか、していないのか。また、日本周辺地域とアジア太平洋地域及び極東の範囲は同じなのか、違うのか、違うならどう違うのか、はっきりすべきであります。
 総理は、日本周辺地域については答弁をせず、周辺事態というものは地理的概念ではない、地理的に一概に規定できないと繰り返していますが、この答弁は言いわけにもなりません。あくまで周辺地域の範囲は無限定で、事態の性格によって変わるものだと言い張るのですか。もしそうであるとすれば、日本政府は、米軍が周辺事態だとして軍事行動をするところは、それがどの地域であっても、すべて日本周辺地域として米軍への協力、支援を行うことになるではありませんか。
 これでは、かつて日本の侵略を受けた中国やASEAN諸国が懸念を表明し、政府が何度説明しても理解が得られないのは当然ではありませんか。総理の答弁を求めます。
 さらに、周辺事態における米軍の活動に対する日本の支援を数々誓約したことは極めて重大であります。
 第一に、米軍基地の適時かつ適切な追加提供の誓約であります。
 米軍が必要だとして新たな基地の提供を求めた場合、日本側はその必要性の有無、規模について何らの判断も差し挟むことができず、米軍の言うままに適時適切に基地を提供することを誓約しているのであります。このため、日本政府は、適時適切に米軍用地の使用権限を取得できるように米軍用地特措法の再改悪をしようというのではありませんか。
 第二に、米軍による自衛隊施設や民間空港、港湾の一時使用を確保するということを取り決めております。
 港湾は、米軍が欲する時期にその欲する港湾に入港し、神戸港であろうと博多港であろうと、米軍の欲するままに優先使用を日本政府と港湾管理者が保障するということになるのではありませんか。
 民間空港は、米軍の作戦機や輸送機、民間チャーター機を、成田であろうと羽田であろうと関西空港であろうと、米軍が必要と言えばいつでも、日本側は言われるままに民間機の一般使用を制限、排除し、米軍の優先的使用を確保する、そのための法整備を含む体制をとるということではありませんか。答弁を求めます。
 第三に、米軍の活動に対する後方支援として、兵員、武器弾薬の輸送を初め、補給、整備、医療、警備、通信等の支援項目は、いずれも安保条約及び関連取り決めや国内法上の根拠はありません。周辺有事の米軍戦争行為への協力、支援であり、参戦行為そのものになります。こうした許しがたい誓約を実行するために、有事版のACSAや国民総動員の有事立法、海空域調整の有事立法をつくるなどは、断じて許されないと思います。
 新ガイドラインのもとで、日米政府は、共同作戦計画、相互協力計画を検討するなど、包括メカニズムの共同作業を開始していますが、これは、周辺事態への対処体制を確立するため、米軍と自衛隊という軍レベルだけではなくて、政府全省庁、地方自治体、民間挙げての戦時総動員体制をつくるものではありませんか。
 中でも、自衛隊と米軍が共通の準備段階を設定し、共通の実施要領を策定するとしていることは重大であります。これは、周辺事態等に対する即応態勢、つまり戦闘準備態勢を日米同一基準にし、戦闘時の作戦実施要領、交戦規則を日米共通のものにするものであります。自衛隊を事実上米国の従属国の軍隊として米軍の一部に組み込んでしまうことになるではありませんか。答弁を求めます。
 最後に、新ガイドラインは、日米の共同演習訓練について、従来の自衛隊と米軍による共同訓練にとどまらず、日米両国の公的機関や民間機関をも巻き込んだ共同訓練等の強化を取り決めたのであります。新ガイドライン策定後、日本全域で相次いで実施されている日米の共同演習は、いずれ
も民間の空港、港湾を使用し、民間輸送業者等の輸送業務に支えられ、多数の警察官による警備活動の中で行われ、米海兵隊の各地での実弾演習も日米共同の実動演習も米軍機の超低空訓練も、質量ともに著しく強化され、各地で重大な被害が起こっておるのであります。国民に重大な不安をもたらしております。
 まさに、米軍支援の総動員体制を実践的につくるものにほかなりません。こうした共同演習等の強化はもってのほかであります。直ちに中止すべきであります。総理の答弁を求めて、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕

○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 東中議員にお答えを申し上げます。
 まず、海上ヘリポートの撤去時期についてのお尋ねがございました。
 現段階で具体的なことを申し上げることは困難でありますが、いずれにいたしましても、普天間飛行場の代替ヘリポートにつきまして、いろいろな条件を考え抜いたあげく、安全、騒音、自然環境などいろいろな問題を考慮した上、現時点における最善の選択肢として、撤去可能な海上ヘリポートを追求することといたしました。
 次に、新指針と安保条約などの関係についてのお尋ねがございました。
 周辺事態におけるさまざまな日米協力は、日本及び極東の平和と安全の維持という日米安保条約の目的に合致するものであり、憲法の範囲内でその時々に適用のある法令によって当然行い得るものであります。新指針自体は国会承認の対象ではありませんが、実効性確保のため新規立法、現行法の改正等を行うときは、国会に当然お諮りを申し上げることになります。
 次に、周辺事態における我が国の協力の判断についてのお尋ねがございました。
 周辺事態に際し、我が国が後方地域支援などの対米協力を行うか否かについては、我が国の国益確保の見地から自主的に判断を行うことになります。我が国として、個々の事態においていかなる対応をとるかにつきまして、あらかじめ一般的に想定することはできません。
 次に、周辺事態とは地理的概念ではなく、生じる事態の性質に着目したものであります。ある事態がこれに該当するかどうか、それは、その事態の態様、規模などを総合的に勘案し、日米がそれぞれ主体的に判断をいたします。また、指針に関しましては、アジア諸国を含め関心を有する諸国に説明を行い、おおむね理解を得られつつあると考えておりますけれども、今後とも必要に応じ、説明をしてまいります。
 次に、自衛隊施設や民間空港、港湾の一時使用と法的整備についてお尋ねがありました。
 このような一時的使用を確保する場合には、使用の態様及び地元に与える影響などについても十分考慮する必要があると考えます。このような問題につき、どう調整を図るかという点を含め、周辺事態に際しての対米協力のあり方につきましては、今後、政府部内において真剣に検討してまいります。
 次に、米軍への後方地域支援についてのお尋ねがございました。
 周辺事態における日米協力は、日本及び極東の平和と安全の維持という日米安保条約の目的に合致するものであります。また、政府として、新指針の実効性確保のために、今後法的側面も含め、具体的な施策を検討してまいりますが、その際、憲法を遵守することは当然であります。
 次に、日米の共同作業についてお尋ねがありました。
 日米の共同作業は、我が国に対する武力攻撃あるいは周辺事態に際して、日米両国政府が円滑かつ効果的に対応し得るよう平素から実施されるものでありまして、議員が仰せられましたような戦時総動員体制をつくるものでは、また、それを目的とするものではございません。
 それから、共同演習等の強化についての御指摘がありました。
 日米共同訓練は、我が国に対する武力攻撃に際し、日米共同対処行動を円滑に行うために不可欠である等の観点から実施してまいっており、また、新指針で記述されております共同演習訓練の強化については、今後さらに検討してまいりたいと考えており、いずれにせよ、これを中止する考えはありません。
 残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣小渕恵三君登壇〕

○国務大臣(小渕恵三君) 日本周辺地域とはいかなる地域かというお尋ねでございますが、この日本周辺地域とは、そこにおいて生起する事態が日本の平和と安全に重要な影響を及ぼし得る地域であります。このような事態が生じる場所をあらかじめ特定できるわけではなく、地理的に一概に画することはできません。したがいまして、その具体的な範囲について、日米間であらかじめ合意することはできるものではなく、また、極東ともアジア太平洋地域とも性質を異にする概念であります。
 極東は、日米安保条約に関する限り、日米が国際の平和と安全の維持に共通の関心を有している区域であります。その範囲は、昭和三十五年の政府統一見解のとおりでございます。
 アジア太平洋地域とは、日米安保条約により米軍が我が国に駐留していることが、結果としてその平和と安定に寄与している地域であります。これについても明確な境界を画し得るものではありません。(拍手)
    〔国務大臣久間章生君登壇〕

○国務大臣(久間章生君) 東中議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず初めに、普天間飛行場の代替海上ヘリポートについて私の名前でお出しした文書についてのお尋ねでございますが、当該文書は、自衛隊員に対し、防衛庁の所掌事務である普天間飛行場移設問題について、その経緯、重要性を改めて認識してもらうとともに、名護市民を初めとする国民の皆さんにその内容等についてよく知っていただけるようお伝え願いたいとの考えを述べたものであり、投票に対して干渉を行うという、そういう趣旨ではなく、文書を撤回する考えはございません。
 次に、周辺事態における協力についてのお尋ねでございますが、周辺事態は日本の平和と安全に重要な影響を与えることから、情報の交換、機雷の除去を含め、各種の協力を行おうとするものであります。
 いずれにいたしましても、協力に際しての日本
の行為は、その時々において適用のある国内法令に従うとともに、専守防衛という我が国の基本的な方針に反して行われるものではないということは言うまでもございません。
 次に、周辺事態における米軍の施設の使用についてのお尋ねですが、周辺事態において我が国が新たな施設・区域の提供を含む対米協力を行うか否か、また、いかなる協力を行うかにつきましては、我が国の国益確保の見地から、我が国が主体的に判断を行うことになります。
 いずれにせよ、指針に基づく日米間の協力は、日米安保体制の信頼性を一層向上することにつながるものと考えております。
 共通の準備段階等についてのお尋ねでございますけれども、日本防衛や周辺事態における協力措置の準備のために確立される共通の基準や、日本防衛のための整合のとれた作戦を円滑、効果的に実施できるよう準備される共通の実施要領については、今後、日米共同作業として検討することを考えていますが、米軍及び自衛隊はおのおのの指揮系統に従って行動することは当然であり、自衛隊を米軍の一部に組み込むとの御懸念は当たらないと考えております。(拍手)
    〔国務大臣藤井孝男君登壇〕

○国務大臣(藤井孝男君) 東中議員にお答え申し上げます。
 米軍に民間空港、港湾を優先的に使用させるつもりではないかとのお尋ねでありますが、民間空港、港湾の一時的使用は、これまでも日米地位協定第五条に基づき行われてきており、いわゆる周辺事態においてこのような一時使用を確保する場合には、使用の態様及び地元に与える影響等についても十分考慮する必要があると考えております。
 このような問題につきまして、いかに調整を図るかという点を含め、新ガイドラインの実効性を確保するとの観点から、平成九年九月二十九日の閣議決定の趣旨を踏まえ、法的側面も含めて、具体的な施策について政府部内において真剣に検討していく必要があると考えております。(拍手)
    ―――――――――――――

○副議長(渡部恒三君) 北沢清功君。
    〔北沢清功君登壇〕

○北沢清功君 私は、社会民主党・市民連合を代表し、ただいま議題となりました新たな日米防衛協力の指針について、橋本総理初め関係閣僚に質問をいたします。
 私たち社会民主党は、今回の新ガイドラインに関して、昨年の第二次橋本政権発足に当たっての三党合意の「現行憲法や集団的自衛権に関する政府解釈を前提」とすることと、「近隣諸国との関係に十分配慮し、誤解を与えないよう明確な説明を行っていく」ことに従い、政府・与党間の協議に参加してまいりました。
 新指針は、日米両国の防衛協力について、一般的な枠組みと方向性を示す運用の手引書であって、両国間に権利義務関係を発生させるものではないことを前提に、憲法第七十三条が求める国会承認を必要としないという考えでおります。しかしながら、新指針に関して国民の関心も高いこと、その内容に憲法や安保条約と矛盾するおそれのある事項が含まれていることと、さらには、外交は政府の専権事項といっても、国権の最高機関である国会が政府の外交に積極的に関与することによってその透明度を高めなければならないことから、我が党は、この臨時国会冒頭から政府の報告と本会議における討論を求めてまいりました。
 まず、新指針のうち、憲法や日米安保条約等と矛盾するおそれのある事項については、社会民主党は、立法化にも予算化にも同意できないという立場であることを表明しておきます。
 国民の最大の疑問は、ポスト冷戦の時代になぜ新ガイドラインなのか、なぜ堂々と安保条約の改正案を提案しないのかということにあります。
 冷戦後、世界は軍縮の方向に向かって進みつつあり、各国が平和の配当を求める潮流の中、なぜ新たな日米同盟の枠組みが確立されようとしているのか。旧ソ連の脅威が消失したにもかかわらず、なぜ引き続き四万七千人の在日米軍を維持しなければならないのか。いざというときのための準備と言うが、周辺諸国のいずれかが日本本土を攻撃し、上陸侵攻するという日本有事が近い将来本当に勃発すると考えているのか。
 同時に、アジア太平洋地域における米軍の軍事プレゼンスに日本が一層の補完的な役割、任務を負わされるのではないか。また、被災地救援、捜索・救難、非戦闘員退避、臨検などは主体的な活動とされ、PKO法の枠を超えた、事実上の自衛隊の海外出動を可能にするものではないか。このように、安保の枠組みを変え、専守防衛を柱とする我が国の防衛政策に変化をもたらすものを一片の手引書で改定を行うのはいかがであろうか。
 このような国民の疑問に対して、総理から明確なお答えをいただきたいと思います。
 次に、新指針を不透明なものとしている周辺事態及び周辺地域に関してお尋ねをいたします。
 政府はなぜ、周辺事態、日本周辺地域の地理的範囲を明確にしないのでしょうか。私たちは、日米安保条約の基本的枠組みを変更しないことが前提である以上、同条約第六条の「極東」に限定するとともに、七二年の日中国交正常化以後の我が国は、台湾関係法を持つアメリカとは異なって、中台有事を中国の国内問題として扱うようになったと解することを主張してまいりました。しかし、政府は、日本周辺地域を地理的概念は伴わないものとして、周辺事態を事態の性質に着目した概念としたことから、いかようにも解釈可能な危険性をはらむ、より拡大が求められるおそれがあるものとなりました。日本の軍事大国化への懸念を表明しているアジア近隣諸国から十分な理解を得ることもできないと考えますが、総理の御見解を承りたいと思います。
 私は、国民に一層の負担と危険を強いることになる周辺事態を認定する場合は、自衛隊の防衛出動に準じて、内閣総理大臣が閣議決定を経て、国会の同意を得て行うべきであることを強く求めていきたいと思います。安保条約第五条の事前協議においても、日本として独自の判断を担保することは当然であります。
 そして、例えば米軍に対する日本の支援によって、米軍の攻撃対象国が日本に報復攻撃をした場合、再び国民を戦渦に巻き込む危険があるのではないでしょうか。また、昨年三月の台湾海峡危機のように、周辺事態の抑止を口実としたアメリカによる介入それ自体が周辺事態を引き起こすことさえ考えられるのではないでしょうか。総理のお考えはいかがでしょうか。
 周辺事態における具体的な協力についてお尋ね
をいたしたいと思います。
 社会民主党は、民間施設の使用は国民感情からも極力避ける、武器弾薬の補給は憲法上許されていないことを明確にする、特に公海上の米艦船に対する武器弾薬の海上輸送及び整備については、武力行使と一体化するおそれがあり、協力項目から除外する、周辺事態における海空域調整は、まず現行の在沖縄米軍優先の航空交通管制のあり方そのものについて検討するなどについて主張をしております。政府がこれらの点に同意できないのはなぜなのか、防衛庁長官から明確にしていただきたいと思います。
 あわせて、日米の協議の促進、政策調整及び作戦、活動分野の調整のあり方の包括的メカニズム、調整メカニズムをつくることが合意され、また国内法整備のための関係省庁間協議が始まっています。現在の防衛政策の整合性との関係、具体的検討項目、関係省庁間協議の現況や法整備の内容、法案提出の時期について御答弁をお願いいたします。何よりも、十分な国会論議、地方自治体の声、国民の世論を踏まえないままに法整備に着手するということは、余りにも性急ではないかと考えますが、総理、いかがでしょうか。
 国際政治学者の坂本義和氏は、今回のガイドライン見直しの論議に決定的に欠けているものは、東アジアの将来に対するビジョンの創造への政治的情熱と意思であると言っております。日本がアジアの一員であるからには、アジアにおける軍事的な緊張緩和と紛争の発生防止に積極的に貢献することこそ、最も優先されるべき課題であると考えます。米軍基地の整理、統合、縮小、アジアでの多面的な平和維持体制づくりへの貢献など、有事をつくらない絶えざる外交努力が必要であります。南北朝鮮の和解と統一にも政府として努力を傾注すべきでありますし、また、三党合意では、ASEAN地域フォーラムの強化策等具体的な提案やアジア地域の軍縮に向けて積極的な提案を行うとしております。政府としては、どのような準備、検討をしているのか、外務大臣からお答えをお願いいたしたいと思います。
 最後に、橋本内閣が、村山総理の戦後五十年における八月十五日の談話を基本とし、アジアにおける緊張緩和、世界の軍縮と核廃絶の外交、地球環境保全の外交などを主目的とする外交改革に対して果敢に踏み出されることを期待し、総理の御決意をお伺いして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕

○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 北沢議員にお答えを申し上げます。
 まず第一に、日米同盟と在日米軍に対するお尋ねがございました。
 国際社会に依然として不安定要因が存在をいたします中において、日米安保体制及び在日米軍は、我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定に重要な役割を果たしており、また、在日米軍につきましては、その存在自体が目に見える形での抑止機能を果たしてもおります。日米安保体制の一層の充実及び米軍の駐留の維持は極めて重要だと考えております。
 次に、米軍のプレゼンスと日本の役割についてお尋ねがございました。
 新たな指針及びそのもとでの取り組みは、日米安保体制を一層充実させ、アジア太平洋地域における米軍のプレゼンス確保に貢献するものであります。ただし、新指針に明記されておりますとおり、日米安保条約及びその関連取り決めに基づく権利義務や日米同盟関係の基本的な枠組みは変更されません。
 次に、被災地における救援などの日米両国政府がそれぞれ主体的に行う活動についてのお尋ねがございました。
 これらの活動を我が国が実施いたします場合には、武力行使の目的を持って武装した部隊を他国に派遣することはせず、また、その時々において適用のある国内法令に従うことは言うまでもありません。
 次に、新指針と日米安保体制及び我が国の防衛政策との関係についてのお尋ねがございました。
 新指針の「基本的な前提及び考え方」において明確に述べておりますとおり、日米安保条約及び関連取り決めに基づく権利及び義務並びに日米同盟関係の基本的な枠組みは変更されません。また、指針のもとでの日本のすべての行為は、日本の憲法上の制約の範囲内で専守防衛などの基本的方針に従って行われるものであります。
 次に、周辺事態の範囲などについてのお尋ねがございました。
 周辺事態が生じる場所をあらかじめ特定できるわけではないことは、累次御説明を申し上げてきたとおりであります。極東の範囲に関する政府の見解に変更はございません。台湾をめぐる問題につきまして、我が国としては、関係当事者間の話し合いによる平和的解決を強く希望しております。指針につきましては、今後とも必要に応じ、関心を有する各国に説明を行います。
 周辺事態の認定についてのお尋ねがございましたが、ある事態が周辺事態に該当するかどうか、日米両国政府がそれぞれ主体的に判断をすべきものであります。また、周辺事態において我が国が活動を行う際にはしかるべき手続が必要だと考えますが、その時々において適用のある関係法令に従うことは当然であります。なお、安保条約第六条の事前協議につきましても、我が国は自主的に判断し、諾否を決定いたします。
 米軍への支援により戦渦に巻き込まれるのではないかというお尋ねもございました。
 指針のもとでの日米同盟関係の充実強化は、日本の安全及び地域の平和と安定に影響を与えるような事態の防止や、その拡大の抑止、収拾を目的といたしております。また、その指針のもとで我が国が国連憲章及び日米安保条約に従って行動する米軍に対し行う協力は、国際法上適法な行為でございます。
 次に、包括的なメカニズムと調整メカニズムについてのお尋ねがございました。
 前者は平素から日米共同作業を実施するためのものでありますし、後者は緊急事態において日米の活動の調整を図るものであります。具体的内容は現在鋭意検討中でありますが、両者はいずれも日米防衛協力を効果的に進めるという観点から構築するものでありまして、日米安全保障体制を基調とする我が国防衛政策と一致するものであります。
 また、国内法整備の関係省庁の作業についてもお尋ねがございました。
 新指針の実効性の確保に関しまして、九月二十九日の閣議決定の趣旨を踏まえ、現在、法的側面
を含めて政府全体として具体的な施策について検討しているところでありまして、可能な限り速やかにその検討作業を進め、所要の措置を講ずることが重要であると考えております。
 また、橋本内閣が、村山内閣総理大臣の戦後五十年談話を基本とし、アジアにおける緊張緩和、世界の軍縮と核廃絶の外交、地球環境保全など、こうした点の外交改革に果敢に踏み出すことを期待というお話をいただきましたが、私どもは、この基本姿勢を引き継ぎながら、その上でアジア太平洋の繁栄と安定のために、域内での地域協力、信頼醸成に努力をいたしていきます。
 また、国際社会の責任ある一員として、核兵器を含めた軍縮、あるいはまさに今COP3を我が国で開催しているわけでありますが、環境問題などの地球規模問題に積極的に取り組んできており、今後とも努力してまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣小渕恵三君登壇〕

○国務大臣(小渕恵三君) 私に対してのお尋ねは、アジア太平洋地域情勢の安定化、改善を図る方途はいかんということでございますが、政府といたしましては、二国間、多国間等の外交努力を一層強化いたしまして、ASEAN地域フォーラムを初め、各種の安全保障対話や地域協力の促進を図るなど、あらゆる努力を行っていく決意でございます。(拍手)
    〔国務大臣久間章生君登壇〕

○国務大臣(久間章生君) 北沢議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、施設の使用に関するお尋ねでございますが、新たな施設・区域の提供につきましては、周辺事態の拡大の抑制及び収拾のための日米の効果的な対応が我が国の平和と安全を確保する上で極めて重要であるとの観点や、既存の施設・区域や自衛隊施設の能力、近隣への影響等について総合的に勘案し、主体的に判断することになります。
 次に、後方地域支援に関するお尋ねでございますが、武器弾薬の補給について現時点で日米協力の必要性が想定されていないため対象から除外されており、憲法上の評価につきましてはお答えすることは差し控えさせていただきます。
 また、公海上の米艦船に対する人員、物資等の輸送等は、戦闘地域から一線を画される場所において行われ、さらに一般的に艦船の特性を考慮した場合、個々の作戦行動と直ちに結びつくものではないことにかんがみれば、米軍による武力行使との一体化は基本的に想定されないと考えております。
 最後に、海空域調整についてのお尋ねでございますが、政府としては、新指針に盛り込まれた項目については、その実効性を確保するとの観点から、九月二十九日の閣議決定の趣旨を踏まえ、具体的な施策について検討していく考えでございます。
 なお、一般論として申し上げれば、米軍機と他の航空機の混雑が予想される場合には、関係機関の関与を得て運航調整を十分に行い、安全確保に万全を期すことが重要であると考えております。(拍手)
    ―――――――――――――
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  1. 2008/01/24(木) 20:19:14|
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