「未来への伝言」核兵器のない世界を・・・
~町田市原爆被害者の会(町友会)編 「未来への伝言」被爆の証言を伝え、核兵器のない世界を~

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参-日米防衛協力のための指…-伊藤基隆君平成11年05月20日

参-日米防衛協力のための指…-伊藤基隆君平成11年05月20日

○伊藤基隆君 民主党・新緑風会の伊藤基隆でございます。
 寺崎委員の……(「ちょっと、自民党の席は少な過ぎるんじゃないですか。四名で本当に審議する気があるのかどうか。委員長、ちょっととめてください」と呼ぶ者あり)

○理事(竹山裕君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕

○理事(竹山裕君) 速記を起こして。

○伊藤基隆君 寺崎委員の関連で質問するわけでございますが、前回、十二日に私は、新ガイドラインとこの法案の関係を主にしてシリーズ的に聞くというふうに申し上げておきました。
 新ガイドラインに至る中間取りまとめから新指針に大きな変化があることが非常に問題であろうかという認識に基づいてお聞きしてきたわけでございます。引き続きその視点に立ってお伺いします。
 まず、新指針の三項三、「日米共同の取組み」の項で、中間取りまとめでは「日米両国の関係機関の関与を得て、両国間の調整メカニズムを平素から構築しておく。」となっていたものが、新指針においては「日米両国政府は、緊急事態において関係機関の関与を得て運用される日米間の調整メカニズムを平素から構築しておく。」と調整メカニズムの役割が変わりました。
   〔理事竹山裕君退席、委員長着席〕
 さらに、中間報告において「日米両国政府は、日本に対する武力攻撃及び周辺事態に際して効果的な協力が行われるよう、計画についての検討を含む共同作業を進め、日米協力の基礎を構築する。」、この共同作業を検証して「自衛隊及び米軍をはじめとする日米両国の関係機関による円滑かつ効果的な対応を可能とするため、共同演習・訓練を強化する。」とされていたものが、新指針において以下のとおり大幅に書きかえられました。すなわち、新指針は「日米両国政府は、日本に対する武力攻撃に際しての共同作戦計画についての検討及び周辺事態に際しての相互協力計画についての検討を含む共同作業を行う。このような努力は、双方の関係機関の関与を得た包括的なメカニズムにおいて行われ、日米協力の基礎を構築する。」、さらに「日米両国政府は、このような共同作業を検証するとともに、自衛隊及び米軍を始めとする日米両国の公的機関及び民間の機関による円滑かつ効果的な対応を可能とするため、共同演習・訓練を強化する。」ということに変化をしております。
 そこで、防衛庁長官に一つ一つ聞きたいわけでありますが、まず一つは共同作戦計画、これは旧指針にもありましたけれども、この共同作戦計画及び相互協力計画が正面から掲げられた理由はなぜか。このことについてお尋ねします。

○国務大臣(野呂田芳成君) 旧指針の作成後、冷戦が終結したということで国際情勢は大変大きく変化したわけでございますが、アジア太平洋地域においては不安定、不確定な要因が依然として存在しておる。この地域における平和と安定の維持は日本の安全のために一層重要になっているわけであります。
 ガイドラインは、日本に対する武力攻撃及び周辺事態における日米おのおのの役割並びに相互の協力、調整のあり方について一般的な大枠ないし方向性を示すものでございますが、緊急事態に際し日米が整合性のとれた行動を円滑かつ効果的に実施するためには、平素から日米間で計画についての検討を実施し、その検討成果を蓄積し、日米おのおのの計画に反映することが有益であると考えられたところであります。
 このような観点から、御指摘の日本に対する武力攻撃についての共同作戦計画の検討や、あるいは周辺事態についての相互協力計画の検討を日米が共同で取り組むべき作業として示しているものでございます。

○伊藤基隆君 それでは、中間取りまとめ以来、平素から構築しておくものとされる調整メカニズムの構築、すなわち機関はどうなっているのか。関与する関係機関に民間の機関も入るのか、あるいは地方自治体も入るのか、この点についてお聞かせいただきたい。

○国務大臣(野呂田芳成君) ガイドラインにおきましては、緊急事態に際して日米がおのおの行う活動の間の整合性を図るとともに、適切な日米協力を確保するため、このような事態に際して日米が行う活動の間の調整を行うためのメカニズムとして調整メカニズムを平素から構築しておくこととされているところであります。
 日米両国政府は、現在具体的な調整の方法やメンバー等を含め調整メカニズムの構築等につき検討中であります。確定的なことは現段階ではまだ申し上げられないわけでございますが、調整メカニズムは日米両国政府間のメカニズムであり、御指摘のように民間の機関や地方公共団体を関係機関に含めることは念頭に置いていないところでございます。
 いずれにしましても、この法案の審議の状況を踏まえつつ、できるだけ早く調整メカニズムを構築できるよう努めてまいりたいと考えております。

○伊藤基隆君 今、長官の答弁でまだ検討中ということでありますけれども、この関係機関で、私としては恐らくアメリカ側の関係機関とは国防省、国務省というふうに考えますが、日本側は各省庁初め多数の機関が関与することになるのではないかと考えますが、いかがですか。

○政府委員(柳澤協二君) 調整メカニズムそのものの構築は今鋭意検討中でございますが、米側については、先生言われました国防省、国務省、それに恐らく太平洋軍、在日米軍といったメンバーがかかわってくるだろうと思っております。日本側については、当然、防衛庁、外務省を中心といたしまして、その他、現在包括的メカニズムの方では関係省庁の会議をおつくりいただいておりますので、恐らくそういった形で関係の省庁にかかわっていただくようなことになるだろうと思っております。

○伊藤基隆君 質問を一項目通告しているのを今若干答えられたので、それは飛ばします。
 そこで、包括的メカニズムに対する新聞報道がありまして、大分前でありますが、九七年十一月六日、読売新聞夕刊において、この件は読売新聞一紙だけの報道でございましたが、次のような記事が出されました。
 日米両国政府は六日まで、というのは九七年十一月六日でしょうが、
 新しい日米防衛協力のための指針(ガイドライン)に関連する作戦計画の策定や法整備などを進める実行組織となる「包括的メカニズム」の骨格について、①両政府の外務、防衛閣僚による「日米安全保障協議委員会(SCC、2プラス2)」②防衛庁統合幕僚会議と在日米軍など制服組で作る「共同検討委員会」③日本政府の十七省庁で作る「関係省庁局長等会議」──の三本柱で構成するとする概要を固めた。
  これによって両国政府は新ガイドラインを踏まえた日本周辺有事のための「相互協力計画」と、日本有事のための「共同作戦計画」の策定に本格的に着手することになる。
 この報道を見ますと、この委員会で、例えば月原先生が質問された件についての政府側の答弁がございましたが、聞いている限りにおいては余り組織的といいましょうかシステム的な答弁になっておりませんでしたが、この報道を読み返してみると包括的メカニズムのイメージが明らかになってきます。これは「日本有事のための「共同作戦計画」」という記事も載っておりますけれども、これが実態としてのイメージを描くのに非常にわかりやすいわけでありますが、新聞報道でございます。この実態はこの内容と比べてどうなのか。この辺について防衛庁長官のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

○政府委員(柳澤協二君) ただいま先生の包括的メカニズムについての御質問でありますが、これは昨年の一月二十日の2プラス2におきまして、結果的には報道されたところとほぼ近い形ででき上がっております。つまり、2プラス2をヘッドにいたしまして、局長級の防衛協力小委員会、さらに制服といいましょうか自衛隊と在日米軍の間の基礎的な作業を行います共同計画検討委員会、さらに関係省庁の会議体としての局長級の会議といったものが基本的な構成要素というふうにしてでき上がっております。

○伊藤基隆君 イメージがよくわかりました。
 さて、外務大臣にお伺いします。新ガイドラインの四項の一、「日本に対する武力攻撃が差し迫っている場合」の項に中間取りまとめにはなかった項目が入りました。一つは、「日本は、米軍の来援基盤を構築し、維持する。」、二つは、「日米両国政府は、事態の拡大を抑制するため、外交上のものを含むあらゆる努力を払う。」、この文言が加えられておりますが、この外交上の努力の必要の確認というのは当然のことというふうに理解すればいいのかもしれませんが、「来援基盤を構築し、維持する。」はかなり重要な意味を持つのではないか。すなわち構築される米軍の来援基盤とは何か。あるいは、これはベルギーなどでの実例がある米軍の武器弾薬の集約基地、いわゆるポンカスを提案しているものか。少なくとも米軍に対する新たな施設・区域の提供、すなわち基地の拡大は必要となるのではないか。そうすれば、関連する法整備はどうなっていくのか。この点について外務大臣の御答弁をお願いします。

○国務大臣(高村正彦君) 新たな日米防衛協力のための指針における「日本に対する武力攻撃が差し迫っている場合」の項で言及のある米軍の適時の来援を促進するための基盤の構築、維持とは、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に、来援する米軍の活動が円滑に実施されることを確保するということを意味するわけでありますが、新たな施設・区域の提供を含め、このために我が国が実施する行為の具体的内容は、事態の推移、来援する米軍の兵力の規模、内容等によって異なるために一概に申し上げることはできないわけでございます。
 なお、我が国に対する武力攻撃が発生した場合の米軍の行動にかかわる法制、自衛隊及び米軍の行動に直接にはかかわらないが国民の生命、財産の保護等のための法制については安全保障上の課題であると認識しておりまして、その取り扱いについて今後検討していきたいというのが政府の立場でございます。

○伊藤基隆君 今の答弁をお伺いしますと、すなわち来援基盤を構築することについては、私の触れた内容についての可能性があるというふうに理解されます。
 法整備は外務大臣の答弁のとおりで進められるのかと思いますが、内容の問題は別でございますけれども、そのように理解いたします。
 防衛庁長官にお伺いします。
 新ガイドライン四項の二の「日本に対する武力攻撃がなされた場合」の項で、私らが持っている中間取りまとめの資料によりますと、二十二行あったのが八十七行へと内容が大幅に膨らんで、書き加えられております。
 中間取りまとめでは概論と項目だけが示されていました。すなわち、「(イ)指揮及び調整 (ロ)調整メカニズム (ハ)通信電子活動 (ニ)情報活動 (ホ)後方支援活動(補給、輸送、整備、施設及び医療を含む。)」。新指針は、「(一)整合のとれた共同対処行動のための基本的な考え方 (二)作戦構想 (三)作戦に係る諸活動及びそれに必要な事項」から構成され、それぞれテーマについて詳細を明らかにしております。これは中間取りまとめの段階からの検討の発展となるというふうに考えますが、新たな疑問点が数多く示されています。
 すなわち、先ほど申し上げました新指針の「日本に対する武力攻撃がなされた場合」において、「自衛隊及び米軍が作戦を共同して実施する場合には、双方は、整合性を確保しつつ、適時かつ適切な形で、各々の防衛力を運用する。その際、双方は、各々の陸・海・空部隊の効果的な統合運用を行う。」というふうになっています。中間取りまとめでは、「自衛隊及び米軍の各々の統合運用の重要性に留意する。」となっていたものが、「統合運用を行う。」と断定し、しかも陸海空の統合運用とされました。
 統合という用語は三軍のときに使うようでございます。合同の用語は陸海といった三軍でないときに用いられる。なお、国が異なると共同ということになるそうでございますが、陸海空の統合運用とされた、その意味することは何か。この点についてお伺いいたします。

○国務大臣(野呂田芳成君) かなり長い御質問でございましたので、正確に委員の質問を把握しているかどうかわかりませんがお答え申し上げます。
 まず、従来の指針の作戦構想は陸上作戦、海上作戦それから航空作戦に区分され、それぞれについて日米の関係する部隊が共同して実施されることとなっていたわけであります。
 他方、これまでの米軍との共同作戦計画についての研究、共同演習等を通じて、統合軍である米軍との共同という観点から、自衛隊の統合運用の重要性が認識され、防衛大綱においても各自衛隊の統合的かつ有機的な運用に特に配慮する旨の考え方を示しております。新たな指針の作戦構想も、作戦等の項目を機能別に整理した上で、各作戦の主体も自衛隊、米軍とし、日米おのおのの統合運用を踏まえ、記述することとしたわけであります。
 また、指針の前提にも記述されておりますように、指針及びそのもとで行われる取り組みは、いずれの政府にも立法上、予算上または行政上の措置をとることを義務づけるものではなく、旧指針と比較し統合運用が義務化されているわけでもないわけでございます。
 中間取りまとめとの違いが起こっているわけでありますが、中間取りまとめは平成九年六月の時点までの防衛協力小委員会における作業の概要を示したものであります。その後のさらなる作業の結果、修正や追加があり得るとの前提で公表されたものであります。新たに指針の作戦構想は、中間取りまとめの公表以降、新たな作戦の考え方、装備、技術の進展、弾道ミサイルによる攻撃等の新たな要素の脅威等の要素を勘案しつつ、さらに検討を行った成果を踏まえて記述されたものでございます。

○伊藤基隆君 今淡々と、統合運用ということが事態の推移から両国の三軍体制が共同して行うことになったのだという答弁がございましたが、私は統合運用というふうにされたこと自体を重要視しているわけでありまして、統合運用とした意味、中間取りまとめ段階では「統合運用の重要性に留意する。」と研究課題のような形で取り扱われたのが「統合運用を行う。」というふうに義務化されたということの持つ軍事的な意味についてお伺いしているわけです。そういうふうになったじゃなくて、これはどういう意味を持っているのかということについて。

○政府委員(柳澤協二君) その統合という文言は、旧指針では余りイメージされずに実は新指針の作業の過程で出てきておりますが、それは旧指針以来の日米の共同研究ですとかあるいは共同訓練などを通じまして、実際の日本防衛の場面に当たりましては、それぞれの軍種ごとに日米で動くというよりは、自衛隊は自衛隊でやはり陸海空の力をうまく組み合わせて運用していくということが趨勢としても一般的になってまいりました。実際の運用を考えますと、やはり統合ということ抜きには現実の問題として考えられない状態になってきております。
 また、大臣からも申し上げましたように、米軍そのものが統合軍という形で動いておりますので、自衛隊の方もそれに合わせて統合というコンセプトを正面から打ち出そうという考え方をとったわけでありまして、先生言われる中間取りまとめ段階といわゆる最終版のガイドラインの表現の差はございますけれども、その認識は、今申し上げたような旧ガイドライン策定以来の日米のいろいろな共同研究等の積み重ねの上に立って、そこの統合の重要性という共通の認識に立って書かれたものでございまして、その意味で基本的に中間取りまとめとその最終的な指針で大きく意味合いが違うということはないだろうというふうに思っております。

○伊藤基隆君 中間取りまとめが新ガイドラインになったその変化という認識はあって、それが整理されたというふうに今答弁の中で伺ったわけでございますけれども、少し中身について触れると余計鮮明になるというふうに思うんです。
 先ほど防衛庁長官が、旧ガイドラインでは作戦構想が陸上作戦、海上作戦、航空作戦と別建てになっていたと。新指針も作戦構想では「日本に対する航空侵攻に対処するための作戦」、「自衛隊及び米軍は、日本に対する航空侵攻に対処するための作戦を共同して実施する。」、(ロ)として「日本周辺海域の防衛及び海上交通の保護のための作戦」として「自衛隊及び米軍は、日本周辺海域の防衛のための作戦及び海上交通の保護のための作戦を共同して実施する。」、(ハ)として「日本に対する着上陸侵攻に対処するための作戦」として「自衛隊及び米軍は、日本に対する着上陸侵攻に対処するための作戦を共同して実施する。」、これらが陸海空の作戦構想でありますから、米軍と三軍体制の統合ということになろうかと思うんです。
 そこで、お伺いしますが、現在、陸上、海上、航空各自衛隊の統合運用の実態が日本であるのかどうか、この点についてお聞かせください。

○政府委員(柳澤協二君) 先ほども申し上げましたように、アメリカと共同訓練をしたり、いろいろアメリカの戦術思想等を吸収する過程で、近代戦におきますところの統合運用の重要性というのは自衛隊においても当然認識されております。自衛隊は、もともと防衛庁長官をヘッドといたします単一の組織でございます。基本的にはそういう形で、大きな意味では統合的な運用ができるその制度的な基盤はあると思っております。
 さらにそこのところに加えまして、現実の場面で、先生今触れられましたように、陸上作戦というような切り口ではなくて、対着上陸侵攻のときには、これは陸上自衛隊だけではございませんで、やはり海上自衛隊の艦艇ですとか航空自衛隊の支援戦闘機といったようなものがそれぞれ協力をして対応することになるわけでありますので、現に私どもの毎年の訓練、演習の中でもそういった項目を取り入れてその統合の実が上がるような工夫をしているところであります。

○伊藤基隆君 統合の実が上がるような工夫をしていて戦術的な重要段階での米軍との三軍共同ということになるというと、これはガイドラインにおいては日本に対する武力攻撃がなされた場合、日本有事の米軍と日本の三軍統合なんですね。三軍統合共同作戦、このことは非常に重要だと思うんです。
 そこに航空がいて海上がいて陸上がいるわけです。陸上がいるというのは着上陸侵攻という水際のような感じもありますが、陸上自衛隊、アメリカ陸軍がかかわるということは大変な問題じゃないか。それから、航空が共同作戦をやるとなると、これは先制攻撃の可能性もそこに秘められているんじゃないか。防衛だけの航空作戦ということもあり得るかもしれないけれども、先制攻撃からさらに発展する段階で陸上部隊の派遣ということにもなるんじゃないかということで、新ガイドラインを文字どおり見て今質問してお答えいただいたことからすると、大変日本有事に際してそれが拡大展開になるおそれがあるんじゃないかという感じがいたしますが、その点をこれは防衛庁長官にお答えいただきたいと思います。

○政府委員(柳澤協二君) まず事実関係を御説明させていただきますけれども、もちろん先生言われておりますように、今の御議論は日本有事の際の日米共同対処のときの問題でありまして、そしてここで申し上げている統合というのは自衛隊、米軍がおのおのの指揮系統で行動する中で、自衛隊として着上陸侵攻を阻止するためには陸海空がそれぞれ力を合わせるということをこの統合で言いあらわしているわけであります。
 そして、米軍との共同ということになりますと、これはガイドラインにも表現がございますように、例えば旧ガイドラインでは、いわゆる日本は防勢作戦を行って米軍は攻勢作戦を行うというような役割分担でございますが、これは基本的に新ガイドラインでも踏襲をしておりまして、例えば新ガイドラインでは、「自衛隊は、主として日本の領域及びその周辺海空域において防勢作戦を行い、米軍は、自衛隊の行う作戦を支援する。米軍は、また、自衛隊の能力を補完するための作戦を実施する。」、こういう表現になっておりまして、先生のおっしゃるような意味でアメリカとの協力というのは非常に大切でございますけれども、機能的に米軍の行っているものと全く一緒になるというようなことまでを考えているということではないということであります。

○伊藤基隆君 それではお尋ねしますが、先ほど私は、統合の用語は三軍のときに使うんだ、合同の用語は陸海といった三軍でないときに使われる、国が異なると共同になるということについては、これは正しい理解でございましょうか。

○政府委員(柳澤協二君) おおむねおっしゃるような意味で私どもも使いならしております。
 ただ、統合というのは、要するに軍種という言葉で言わせていただきますが、異なった軍種間が協力をしていくという非常に幅広い概念でありまして、必ず陸海空三つ全部そろわなければ統合ではないということはないと思っております。
 そして、国が違いますと、日米の間ですと共同という言い方をしておりますのは先生の御指摘のとおりであります。

○伊藤基隆君 私は、この項の質問はもっと簡単に行ってしまうのかなと思ったら、少し複雑になってきました。
 何で私があえて新ガイドラインの四項の二、「(二)作戦構想」について書かれていることを読み上げたかということであります。すなわち、(イ)(ロ)(ハ)とありまして、先ほど答弁は、日本有事に際して日本の自衛隊の統合的な作戦構想について述べたんだと言いましたが、ガイドラインにおいては、例えば「日本に対する航空侵攻に対処するための作戦」として「自衛隊及び米軍は、日本に対する航空侵攻に対処するための作戦を共同して実施する。」となっている。これは海域の防衛についてもそうだし、着上陸侵攻についても「共同して実施する。」となっています。
 ということは、日本有事に対して日米両軍が三軍統合で共同して作戦を実行するということですね。先ほどの答弁とちょっと違うんじゃないですか。自衛隊だけの単独の統合作戦だと言いましたけれども、違うんじゃないですか。

○政府委員(柳澤協二君) 先生言われるように、非常に表現が複雑になっておる部分で恐縮でありますが、先生が今挙げられました「日本に対する武力攻撃がなされた場合」の「基本的な考え方」の(ロ)のところで、「その際、双方は、各々の陸・海・空部隊の効果的な統合運用を行う。」ということで、統合という概念から出てまいりますのは、米軍なら米軍、自衛隊なら自衛隊の陸海空の部隊の間での、それぞれの三軍種の間の統合ということであります。
 そしてまた、今、先生が言われました作戦構想の中で書かれております航空侵攻その他の作戦を共同して実施するというのは、これはまさに日米が日本有事の際、共同して対処するということで、さらにその際の大まかな役割分担としては、先ほど私が申し上げましたように、自衛隊は主として日本の周辺海空域における防勢作戦を行い、米軍はその自衛隊の能力の及ばないところを補完する、こういう役割分担である、こういう構造になっているわけであります。

○伊藤基隆君 しつこいようですが、防衛庁長官にお聞きします。
 すなわち、周辺事態関連法案で想定している部分と違う内容のものが新ガイドラインにある。すなわち、日本有事に対して日米の共同作戦がとられることがあるということを確認していいわけですね。

○政府委員(柳澤協二君) これは、新ガイドラインで改めてと申しますよりは、旧ガイドラインのときからそういうコンセプトで、もともと日米安保条約に基づいて日米が日本有事に共同対処するという考え方が出てきているものであります。

○伊藤基隆君 旧ガイドラインにあるのも承知しておりますけれども、今この周辺事態関連法を審議している段階で着目すべき事案として私は取り上げているわけでありまして、この問題は大変な疑問点としてというか、新たな問題提起になってくるんじゃないかと思います。また後ほど何らかの機会に、外交・防衛委員会とかへ行ってお聞きする場面があるかと思います。
 次に、新指針の四項「日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等」の二項「(2)作戦構想」、そこの(ニ)に「その他の脅威への対応」があります。これは全く新たに書き加えられたものであります。「その他の脅威への対応」として、「自衛隊は、ゲリラ・コマンドウ攻撃等日本領域に軍事力を潜入させて行う不正規型の攻撃を極力早期に阻止し排除するための作戦を主体的に実施する。その際、関係機関と密接に協力し調整するとともに、事態に応じて米軍の適切な支援を得る。」となっています。
 そこで、防衛庁長官にお伺いします。
 「ゲリラ・コマンドウ攻撃等」は、その規模、態様など、具体的にどのような事態を想定しているのか。あるいは密接に協力し調整する関係機関を列挙して、その協力、調整の手続を明らかにしていただきたいと思います。

○国務大臣(野呂田芳成君) このガイドラインで示されております「ゲリラ・コマンドウ攻撃等」は、我が国に対する武力攻撃であって我が国の領域に軍事力を潜入させて行う不正規型の攻撃のうち、不正規軍の要員等により破壊や襲撃等の活動を行うもの、あるいは特殊部隊により破壊工作、要人暗殺等の活動を行うものを念頭に置いているわけでございます。これらの攻撃は一般にその規模が比較的大きくはないものと考えられますが、指針において規模を具体的に想定して記述しているわけではございません。
 このガイドラインにおいては、ゲリラコマンド攻撃等への対応に際し関係行政機関と密接に協力し調整するとされておりますが、この関係機関は一般的な意味で記述されているものでございまして、例えば警察機関が、これは警察とか海上保安庁でございますが、該当し得るものと考えております。

○伊藤基隆君 この「その他の脅威への対応」の二項で、「自衛隊及び米軍は、弾道ミサイル攻撃に対応するために密接に協力し調整する。米軍は、日本に対し必要な情報を提供するとともに、必要に応じ、打撃力を有する部隊の使用を考慮する。」。この弾道ミサイル攻撃については、中間取りまとめをさらに一歩進め具体的な記述をしたものでありますが、北朝鮮のノドンを想定しているのでしょうか、あるいはその攻撃能力をどの程度評価しているか、防衛庁長官のお考えをお聞きしたいと思います。

○国務大臣(野呂田芳成君) ガイドラインにも明記されているとおり、指針は、我が国有事を含む緊急事態等における日米両国の役割並びに協力及び調整のあり方についての一般的な大枠及び方向性を示すことを目的としたものでありまして、特定の国や地域における事態を念頭に置いて作成されたものではございません。したがって、指針の四の「日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等」における弾道ミサイル攻撃への対応に係る記述も、特定の国による攻撃を想定したものではないということをまず御理解いただきたいと思います。
 ノドンの攻撃能力をどの程度に評価しているかという御質問でございますが、北朝鮮は八〇年代半ば以降、スカッドBやスカッドCを生産、配備するとともに、引き続きノドンやテポドン一号、二号などの開発を行っており、ミサイルの長射程化を着実に進めているところであります。
 御指摘のノドンミサイルにつきましては、種々の情報を総合しますと、北朝鮮がその開発を既に完了しており、その配備を行っている可能性が高いと判断しております。この点は一月に韓国の国防長官と会ったときも認識が同じでございましたし、先般、米国のコーエン国防長官と会談したときも同じ認識である旨の発言があったところであります。
 ノドンの射程は、昨年八月の北朝鮮によるミサイル発射など各般の情報を総合した結果、射程距離千三百キロに達すると見られ、我が国のほぼ全域がその射程の中に入る可能性があるものと評価しております。

○伊藤基隆君 大変な脅威でございます。
 さて、そこで引き続き防衛庁長官にお聞かせいただきたいんですが、「米軍は、日本に対し必要な情報を提供するとともに、必要に応じ、打撃力を有する部隊の使用を考慮する。」、「打撃力を有する部隊」とあえて書いてあります。部隊というのはほとんど打撃力を保持するんだと思いますけれども、この「打撃力を有する部隊」とは何でしょうか。

○国務大臣(野呂田芳成君) まず、この弾道ミサイル攻撃に関し米軍と密接に協力し調整するくだりは、ガイドラインにおいては、弾道ミサイル攻撃がされる場合には、「自衛隊及び米軍は、弾道ミサイル攻撃に対応するために密接に協力し調整する。」こととされておりますが、ここでは平素から行われる日米間の関連の情報交換等の協力が想定されます。特に弾道ミサイルの発射に関する情報につきましては、先般の北朝鮮によるミサイル発射の際においても米側より速やかな情報提供が行われたところであります。
 お尋ねの打撃力と申しますのは目標を破壊する能力を指すものでありまして、米軍が使用を考慮する「打撃力を有する部隊」とは、あえて具体的に申し上げれば、例えば米軍機による敵の本拠地への攻撃を実施し得る部隊等の意味などが考えられると思います。

○伊藤基隆君 爆撃機による先制攻撃、敵の基地に対する攻撃という答弁がございましたが、まさか核攻撃を想定されているわけじゃないでしょうね。その点についてお聞かせいただきたいと思います。

○国務大臣(野呂田芳成君) ガイドラインにおいて、弾道ミサイル攻撃に対応するために密接に協力、調整する旨、先ほど述べたところでありますが、これは大量破壊兵器を運搬し得る弾道ミサイルの世界的な拡散という状況を踏まえまして日米が共同して対応する必要性を一般的な意味で述べたものでございまして、核とかTMDの導入のようなものを全く予断するものじゃございません。

○伊藤基隆君 次の質問で防衛庁長官にお聞きしたいと思いましたそのTMD計画を念頭に置いてこの項が成り立っているんじゃないかということについて、改めてここでお聞かせいただきたいと思います。

○国務大臣(野呂田芳成君) 失礼いたしました。
 先ほども申したとおりでございますが、弾道ミサイル攻撃に対応するために密接に協力、調整する旨書かれておりますが、これは大量破壊兵器を運搬し得る弾道ミサイルの世界的な拡散といった状況を踏まえまして、日米が共同して対応する必要性を一般的な意味で述べたものでありまして、TMDの導入を予断するものではございません。
 なお、弾道ミサイル防衛につきましては、弾道ミサイルの拡散等の状況を踏まえ、我が国防衛政策上の重要な課題としてさまざまな観点から検討を行っているところであり、今後とも指針とは別個の問題として引き続き検討を進めてまいる所存でございます。

○伊藤基隆君 少し質問を飛ばします。
 そこで、防衛庁長官に引き続きお尋ねします。
 新指針の「日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等」に「後方支援活動」がありまして、「日米両国政府は、後方支援の効率性を向上させ、かつ、各々の能力不足を軽減するよう、中央政府及び地方公共団体が有する権限及び能力並びに民間が有する能力を適切に活用しつつ、相互支援活動を実施する。」、このように新指針には中央政府、地方公共団体、民間の相互支援活動について明記されております。
 今、周辺事態をめぐって民間役務強制措置などが議論されておりますけれども、この新指針二項の「日本に対する武力攻撃がなされた場合」における後方支援活動でございます。すなわち、日本有事における後方支援活動でありまして、後方支援は周辺事態の課題であるだけでなく、日本有事の際の課題であるというふうに理解されます。このイメージを明らかにしていただきたいと思います。

○政府委員(柳澤協二君) 先生言われましたとおり、ガイドラインにおきまして、日本に対する、いわゆる日本有事の場合の後方支援活動に関しましても自衛隊と米軍が効率かつ適切に後方支援活動を実施するということ、あるいは日米両国政府が中央政府及び地方公共団体の権限、能力、民間の能力を適切に活用するといった基本的な考え方が述べられておるわけであります。また、この指針全体といたしましては、さらに特に配慮すべき事柄として補給、輸送、整備、施設、衛生といった各項目について、日米おのおのの役割分担をこの指針の記述を通じて明らかにさせていただいたところであります。
 具体的にどういった協力になるか。これは日本有事でございますから、現在御審議いただいております周辺事態法の後方地域支援とは異なる場面の問題でございますけれども、その具体的な内容については、緊急時における、まさに日本有事における日米それぞれの対応ぶりにかかわってまいりますので詳しい御答弁は差し控えさせていただきたいと思いますけれども、いずれにしましてもこういう問題についても今後地方公共団体等の御理解を得られるような努力を私どもとして十分していくつもりでございます。

○伊藤基隆君 最後の質問になると思います、質問自体が長いものですから。防衛庁長官にお尋ねいたします。ぜひとも防衛庁長官にお答えいただきたい。
 一九九九年三月三日の朝日新聞によりますと、一九九四年に朝鮮半島の緊張が高まったときに在日米軍が日本側に求めた支援内容が明らかにされております。これらは千五十九項目に及び、ガイドライン関連法案では明らかにされていない省庁や自治体、民間に求める協力の下敷きとなるものと見られます。
 新聞報道でございますけれども、例えば空港では、成田、福岡、長崎、那覇の使用。二十四時間通関態勢。厚木基地への出入国管理官の派遣。新千歳、関西、福岡、宮崎、鹿児島、那覇における施設、通信、労務、宿泊給食、非戦闘員避難に関する支援。
 港湾では、松山、大阪、名古屋、水島、福岡、神戸港の使用。苫小牧、八戸、天願、金武湾、那覇港など公共岸壁の使用。水先案内人、タグボート、船舶修理、荷役人などの港湾支援。各港湾での荷役作業や資器材を保管する地域の確保。
 その他の施設としては、米海軍横須賀基地、佐世保基地へのミサイル垂直発射装置搭載施設、艦船停泊・修理施設の提供。北海道に重火器の実弾射撃が可能な両用戦訓練場の提供。海上自衛隊の八戸、厚木、岩国、鹿屋、那覇基地を米海軍の哨戒機P3C部隊が使用すること。
 輸送としては、川上弾薬庫からの弾薬輸送、十トントラック百四十八台。沖縄の海兵隊キャンプと岩国基地で、トラックとトレーラー計千三百七十台、クレーンとフォークリフト計百十四台。沖縄で八百六十五個、佐世保で二百四十個、岩国で二百二十八個のコンテナと、その輸送。沖縄地区の港湾で十一トントラック九十六台。
 補給としては、NEO支援用の簡易寝台や毛布など約三万セット。うち二・五万セットは嘉手納用。
 警備としては、警察、海上保安庁、自衛隊、日本人基地従業員による米軍基地・施設などの警備というのが出ております。
 これらはそれぞれ意味合いがその記事の中で載せられておるわけでありますけれども、その点については質問の時間がありませんので省きますが、審議している法案の基本計画は第五条において国会の承認を得なければならないことになっています。しかし、問題は実施要項でありまして、実行は実施要項によると。当然にして、平素から新ガイドラインの日米相互協力に基づく幾つかのケースに即した実施要項メモがあらかじめ準備され、これらの組み立てによって実施要項が成立することになります。しかも公開されません。
 これらの状況から考えると、周辺事態における後方支援、それにかかわる関係省庁、自治体、民間の協力体制は、それは実態としてはまさに防衛庁主導による有事体制、有事法下の体制と言えるのではないかというふうに思います。
 防衛庁長官の認識をお聞かせいただきまして、質問を終わります。

○国務大臣(野呂田芳成君) 申すまでもありませんが、日米間においては安保条約体制のもと、平素からいろいろなレベルで安全保障上の情報交換や意見交換を行ってきているところであります。このような意見交換等の中で、緊急事態に際しての米軍に対する我が国の支援についてもいろいろな形で議論が行われてきたことは事実であります。
 しかしながら、御指摘の報道にあるように、米側からの支援要求として固まったものを防衛庁として受領したとか、また防衛庁としてこのような日米間の議論を踏まえて米軍に対する具体的な支援内容の検討作業を取りまとめたという事実は全くございません。
 衆議院の方でもこの問題についていろいろ議論がありまして、今、委員が一々御指摘あったように、港湾や空港の具体的な名前を挙げて運輸大臣にも質問がありましたが、運輸大臣はそのようなことは一切聞いていない、全く無関係であるという答弁がございました。
 それはそのとおりでありまして、今御指摘になったような飛行場や空港を決めるとすれば、私どもとしては政府の見解を統一しなきゃいかぬのですから、運輸省に相談するのは当然でありまして、運輸大臣も知っておるわけでありますが、そのような事実がないわけですから、一切相談していないということであります。
 新たな指針は、平成八年四月に発出された日米安保共同宣言において、旧ガイドラインの見直しの改正についても同意されたことを受けまして、常日ごろから行っている議論も踏まえつつ、新たな枠組みのもとで行われた見直し作業の成果として取りまとめたものであります。御指摘のように、平成五年から六年にかけての議論が直接の基礎になっているというものではございません。
 また、御指摘の関係行政機関の措置や地方公共団体その他の国以外の者に対する協力につきましては、我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対して、内閣の判断と責任のもとにおいて閣議決定される基本計画に従って行われることでありまして、防衛庁主導で行われるということは当たらないことでありますし、また戦時下の有事体制であるとの御指摘も当たらないものと私どもは考えております。

○伊藤基隆君 終わります。ちょっとオーバーして済みませんでした。(拍手)
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  1. 2008/03/30(日) 21:24:01|
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